「毎週通ってるけど、最近なんだかマンネリ…」
「最初の頃みたいな筋肉痛もないし、体型も変わらなくなった気がする」
長く続けていれば、そう思う時期は誰にでも来ます。
結論から言います。
飽きたなら、一度スパッと辞めてしまいましょう。
ただし、一つだけ予言させてください。
あなたが手放したその習慣の凄さは、辞めた1ヶ月後に、強烈な「崩れ」として証明されることになるでしょう。
結論:飽きたら辞めるて良い!
趣味や習い事は、本来楽しむためにあるものです。
「行かなきゃいけない」という義務感でスタジオに向かい、時計を見ながら「早く終わらないかな」と考える。
そんな状態で体を動かしても、筋肉は緊張し、呼吸は浅くなり、ピラティスの効果は半減してしまいます。
何より、ストレスは美容の大敵です。
「変化がない」「飽きた」と感じるなら、それはあなたの心が今は休みたいとサインを出している証拠です。
その感覚に従って、一度お休みするのも立派な選択です。
罪悪感を持つ必要はありません。
「辞める」という決断は、決して逃げではなく、自分の心と体に正直になるということなのです。
まずは一度、ピラティスから距離を置いて、自由な時間を楽しんでみてください。
ダラダラと惰性で続けるよりも、一度リセットした方が、物事の本質が見えてくることもあります。
なぜ「変化がない」と感じるのか?
そもそも、なぜあなたは「効果がない」「変化がない」と感じてしまったのでしょうか。
それは、ピラティスの効果がなくなったからではありません。
あなたの基準値が上がって、良い状態が当たり前になってしまったからです。
人間は贅沢な生き物で、適応能力が非常に高いです。
ピラティスを始めたばかりの頃を思い出してみてください。
「マイナス」が「ゼロ」になった感動
最初は、「肩こりが楽になった!」「ウエストが少し締まった!」という感動があったはずです。
これは、マイナスだった体の状態が、ピラティスによってゼロ(フラット)に戻った時の変化です。
この時の変化幅は大きいので、私たちは「効いている!」と実感します。
しかし、ゼロの状態が3ヶ月、半年と続くとどうなるでしょうか。
脳はそれを「当たり前の日常」として処理し始めます。
- 肩こりがないのが当たり前
- 階段を楽に登れるのが当たり前
- パンツのウエストが入るのが当たり前
- 夕方になっても足がむくまないのが当たり前
こうなると、新たな刺激や変化を感じにくくなり、「最近、何も変わらないな」「つまらないな」と感じてしまうのです。
これは停滞しているのではなく、高いレベルで安定しているという素晴らしい状態なのですが、私たちはその価値をつい忘れてしまいます。
40代の「現状維持」は奇跡
特に私たち40代にとって、体型や体力を「維持する」ということは、並大抵のことではありません。
何もしなければ、重力に負けてたるみ、代謝は落ち、筋力は衰えていく一方です。
いわば「下りのエスカレーター」に乗っているような状態です。
「変化がない」と感じているその時も、実はピラティスというエンジンを使って、必死にエスカレーターを逆走し、今の場所をキープしていたのです。
そのエンジンのスイッチを切ったらどうなるか。
想像するのは簡単ですよね。
辞めて1ヶ月後に訪れる「答え合わせ」
ピラティスを辞めると、最初の1〜2週間は本当に快適です。
「わざわざ着替えてスタジオに通わなくていい」
「週末の時間が自由に使える」
「月謝が浮いた分で美味しいランチに行ける」
解放感に包まれ、「なんだ、辞めても全然大丈夫じゃん!」と思うことでしょう。
しかし、本当の恐怖は1ヶ月後にひっそりとやってきます。
これこそが、私が体験した「残酷な答え合わせ」です。
1. 「なんか老けた?」鏡の中の自分に驚く
ある日、お風呂上がりにふと鏡を見た時に、違和感を覚えるはずです。
「あれ? 肩の位置、こんなに前だったっけ?」
「顔のライン、こんなにぼやけてた?」
「お尻、こんなに垂れてた?」
体重計に乗ってみても、体重はそこまで変わっていません。
でも、鏡に映るシルエットが、明らかに以前と違うのです。
全体的に重力に負けて、もっさりと崩れてきている。
ピラティスで培った「天然のコルセット(インナーマッスル)」が緩み、骨格を支えきれなくなって、本来の(崩れた)姿勢に戻ろうとしているのです。
そこで初めて、「ああ、ピラティスが私を支えてくれていたんだ」と気づくのです。
2. 忘れていた「不調」との再会
見た目だけではありません。
体の内側からも、忘れていた感覚が戻ってきます。
夕方になるとブーツがきつくなる足のむくみ。
PC作業中に感じる背中の焼けるような張り。
朝起きた時の腰の重ダルさ。
「そういえば、ピラティスを始める前は、毎日こうだったな」
懐かしい同窓会のように、不調たちが一斉に戻ってきます。
ピラティスによって整えられていた自律神経や血流が、元の乱れた状態に戻ってしまったのです。
整っていた時には気づかなかった「マイナス」が、辞めた途端に堰を切ったように襲いかかってくる。
この時初めて、あなたは「維持すること」の凄さを痛感するでしょう。
体験者の声
辞めて3ヶ月後、久しぶりに会った友人に『なんか疲れてる?』と言われてハッとしました。
自分では変わっていないつもりだったけど、姿勢が悪くなって雰囲気が老け込んでいたみたいです。
慌ててスタジオに再入会しました。(42歳・事務職)
まとめ:継続は気づかないが、崩れるのは一瞬
最後にもう一度確認をしますが、ピラティスに効果がないと感じたら、辞めても大丈夫です。
お腹が出てきたり、お尻、太ももが太くなるのはあっという間です。
「良い状態を維持していること」には気づきにくいけれど、「崩れていくこと」には嫌でも気づかされる。
40代からの体作りにおいて、ピラティスは「プラスを積み上げる」というより、「マイナスを防ぐ」防波堤のような役割を果たしています。
もし今、あなたがピラティスに飽きてしまっているなら、一度辞めてみるのも良い実験です。
自分の体がどう変わるのか、身をもって体験してみてください。
そして1ヶ月後、崩れていく自分の体を見て「やばい!」と焦った時。
その時こそ、あなたは本当の意味でピラティスの価値を理解し、もう二度と手放せない一生のパートナーとして向き合えるようになるはずです。
いつでも戻ってきてください。
ピラティスは逃げません。
そして、再開した時の体の軽さに、あなたはきっと涙するはずですから。
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